マルタイとんこつキャンペーン

むか～し　むかし、80年くらい昔の10月2日のこと。福岡のとあるラーメン屋で、当時から食べられるようになった「とんこつラーメン」を食べ終わったお客がおったそうな。

スープの残ったどんぶりを何気なく3回こすってみたところ、突然どんぶりの中から「とんこつラーメンの精」が現れてこう言った。

「おいらはとんぷ～だぷ～。とんこつラーメンはうまかったぷ？何でも願いを叶えてやるから、言ってみろだぷ～？」

客はおどろいて椅子から転げ落ちながらも、「家でもとんこつラーメンが食べたい！」と叫んだそうな。

当時はまだとんこつラーメンを家で食べる習慣はなかったそうじゃ。

とんぷ～はニッコリ笑って「おまえ、家族は何人だぷ～？」と尋ねた。

客が「ご、5人たい！」と応えると、とんぷ～は大きくうなずき「また会うぷ～！」と叫ぶと、湯気とともにどこかに姿をくらましてしもうた。

客が家に帰ると、なんと食卓の上に5つのどんぶりが並び、中にはとんこつラーメンが入っておったそうな。

そのラーメンは大層美味しく、食べた家族はみな大層長生きしたということじゃ。

それからあとも10月2日のたんびに何人かの目撃情報が残っておるそうじゃ。

なんでも人の顔をベロベロなめたとか、ラーメン以外の望みには応えなかったとか、割り箸の割り方にうるさいとか…

でも、いずれもとんぷ～の幸せそうな顔に元気をもらったというような、ええ話ばかりということじゃ。

さ～て、80年くらいたった今年。10月2日にとんこつラーメンを食べたあと、どんぶりを3回こすってみるといい。

もしかしたら、今度はあんたがとんぷ～に会えるかもしれんぞ。